自分たちの釣りスタイルは、基本的にキャスト以外での好きな釣りはジギング、深場釣り、コマセ釣りという流し釣りスタイルがほとんどで、かかり釣りはあまりしません。また、これまであまり釣っていないが新艇で釣りたい魚としてはタチウオ、キンメ、ヤリイカ、マルイカ、シャクリでのマダイなどでこれらの共通項としては流し釣りをしながら魚探がよく見えるという事であると考えました。もちろん、それらの魚のいるポイントまで安全に航行可能な性能を有することを絶対条件としました。
EX27YはヤマハのUF-27I/Bと共通のハルを持つ両社の共同開発艇です。ヤンマーラインナップの中での特徴としては他の艇に比較してデッキの深さがあるということ。これはジギングのようなスタンディングの釣りにおいては重要なことです。ハルの制作はヤマハが行っており、室内外の雰囲気はいかにもヤマハ的なレイアウトで漁船的な従来のヤンマー1軸よりも一般的なプレジャーボートらしい雰囲気を持っています。過去に所有していたヤマハ艇と比較するとハルのしっかり感などが増したような好印象を受けますが、これはWTBというキールつきの船形の影響なのか積層の厚みや技術の変化なのかは判りませんがイイ感じです。また、操船時に横波を受けた際のローリングが強い(ハル全体の腰高感からくるであろう)です。釣りの最中はスパンカーにより風に立てている時はあまり問題にならないのですがより安定させる良い方法は無いか?と調べています。 ともあれ、日本のメーカーの船を自分の希望にあわせるにはかなりの艤装が前提となり、それなりの艤装費用を覚悟の上での予算としました。 これまでのTROPHY2103のよさを知る私たちが目指したのは米国的なセンターコンソーラーの釣りやすさと日本的なスパンカーによる流し釣り性能の融合という不可能とも思える贅沢なものでしたが自分たちとしては満足できるレベルに達したように思います。 実際に操船してみると狭い場所での取り回しに関しては思いのほか素直な舵効きであり、前進時の回転半径がかなり小さい事に驚きました。ただし、後進についてはやはり左に向かってしまい右は効きません。常に前進で右廻りになるように操船すればその場回頭も問題はありません。 キャビン下のエンジン音ですが、会話ができないほどうるさいという事は無いですが長時間だとなんとなく疲れる感じがします。これは慣れの部分もあるのでしょうか?どうもターボのタービン音が耳を刺激しているようです。 WTBが付いたヤマハのハルの乗り心地は良いとの評判でしたが、それまでがディープVハルのCCでリーニングシートでしたのでそれに比べて勝っているという事はありません。それよりもキャビン内ではシートに座っての操船で腰痛持ちの自分には本来はリーニングシートの方が良かったです。それもあってダンパーを追加しました。 ●「BABYLONV」主要諸元
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