番外編
月日1996年2月17日
天気:くもり時々雨
場所:カナダ、バンクーバー沖

料金:C$200

釣果:キングサーモン2尾(25〜40cm)

ウィスラーでのスキーの帰り、バンクーバーでキングサーモンフィッシングに挑戦した。
早朝、出かけるときには前日の晩から降り続いていた雨も、沖に出ると止んできた。
海釣りは初めての体験で、思いのほか気持ちを入れ込んでしまったようで、密かにキングサーモンを持ち帰る自分の姿を思い描く。
当初から釣りの予定が入っていたわけではないので、突然のサーモンフィッシングに、思わず釣りキチ三平の「サーモンダービー」を思い出してしまった。
さて、ガイドは日本人のおじさんと日系の青年。私たちと一緒に参加したのは若いギャル2人で、オーロラを見に行った帰りとのこと。
釣りの方法はルアーのトローリングで、おもりに洗濯ばさみが付いたようなもので、 魚がかかると、それがはずれるという。(ダウンリガーと言うらしい。)
自分の腕とは関係無く、勝手に魚がかかるというところはあまり面白くないなと思った。
まあ、男の人ならそこからのファイトが楽しいとか、如何にばらさずに釣るかと言うのだろうけど、力では男性には敵わないし、私にはまだ未知の領域である。
ジャンケンをして竿の場所が決められ、ルアーも勝手に選ばれた。
これではサーモン君のお好みのルアーにかかるに決まっているではないか、と内心思った私である。
間もなくして、竿に付いた鈴が鳴り、ギャルの一人にヒット!
残念ながら、リリースサイズであった。(内心ホットする。)
しばらくして、あざらしが現れた。
普段であれば、「わあ、かわいい!あざらしだ」と言うところだが、 今日のあざらしは、釣りの敵。こちらが釣っているサーモン君を食べてしまい、あざらしが釣れてしまうということもあるようで、あざらしが近くにいるだけで、サーモン君が近寄らないという。
ポイントを移動すると、またまたさっきのギャルにヒット!
今度はさっきの獲物より大きいらしい。格闘の上、釣り上げるとかなり大きい。
50cmは超えているみたいだ。だが、わずか数cm足らず、またもやリリースサイズ。(性格の悪い私は大いにホットする。)
案の定、ジャンケンで1番に勝った彼女ばかりあたりがあり、他の人はなし。
ルアーが悪いと大胆にも文句を言ってしまった私が、恐かったのか、おじさんはルアーを他のやつに換えてくれた。
私の釣りたい気持ちがあまりにも強いせいで、あたりが来ない。
こういう時は、トイレに行ったり、ご飯を食べればいいのだ、と実行に移すと、 本当にヒットした。でも、鈴も鳴らない小物でなんだか「さば」みたいだった。
その後、魚紳君にもヒットがあり、結局、2人で2尾ずつキングサーモンを釣り上げた。
魚紳君のは40cm位のがあったが、勿論リリースサイズ。私のは、両方ともとてもサーモンとは思えないほどのサイズであった。
ギャルのもう一人の方は、全く当たりも何もなかった。
こんなに差が出るなんて、やっぱりルアーと竿の位置が決まった時から、勝負はついていたのだ、と思った私である。
残念ながら、2月はオフシーズンということで、まあ釣れただけでもよかったらしい。
シーズンは5月から9月だということで、 “夏休みに絶対、キングサーモン釣りにバンクーバーに戻ってくるぞ!” と強く、強く誓った私であったが、結局休みが取れず、未だに行っていない。
そして、何時の間にかまたオフシーズンに突入してしまったので、この楽しみは来年に取っておこう。


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