月日11月9日
天気:曇り時々晴れ
場所:本栖湖

入漁料:¥3、090
制限尾数:30尾
ボート代:¥2、500

釣果:姫鱒20尾(15〜18cm)
ブラックバス?1尾


本栖湖でのヒメマス釣りも、今回で4回目を迎えた。

1回目は今回と同じような秋であった。初めて釣りで訪れた本栖湖はとても美しいところで、 水深は100m近くあり、透明度が非常に高く、10m位までは楽々と水中が見えるほど水がきれいな ところである。さらに、陽の光に当たると水の色がエメラルドグリーンに近い色であることがわかった。 そして、この美しい湖は初めての訪問者である私たちに最上のもてなしを施してくれたのである。 ヒメマスは朝から順調に釣れていき、午前中で30尾以上(2人で)を釣り上げ、(といっても、 近くのボートにいたおじさんは、ほとんどの竿で5点掛けをしていて、100尾近く釣っていた ようにみえたが... 午後になると、私たちのボートの周りにはたくさんのワカサギが泳いでいた。そして、 そのワカサギ目当てに他の(ヒメマスではない)魚が集まってきて、魚影がいくつも見られた。 えさを使い切ってしまった魚紳君は、えさなしで巧みにワカサギを釣っていき、それを ハリに付けてヒメマスを釣り始めた。もう、そろそろ納竿にしようかと思っている頃、 魚紳君の竿にヒット!糸が大きくふけた。軽い、ばれたか?と思っていると、 急にボートが動いた。魚の引きはそれほどすごいものだった。
釣り上げた魚は50cm弱のコーホサーモンであった。それ以来、 魚紳君はあの引き味が忘れられなくて、それを求めて釣りの旅に出かけてしまうらしい。
とにかく、2人でヒメマス50尾近くを釣り、(魚紳君の父もヒメマス釣り2回目にして23尾をゲット)、 その他、レインボウ、コーホ、ワカサギと未だかつてない大漁を記録した日であった。 そんなラッキーデイはもうないかもしれない。運を使い果たしてしまったかもしれない ヒメマスちゃんと魚紳君であった。

2回目は折りしも、地下鉄サリン事件の日。私たちを含め釣り人達は何も知らずに、あの上九一色村で 呑気に釣りを楽しんでいたのである。 この日は、11時半までに32尾(2人で)の釣果があり、それ以降は1尾であった。 型は小さいもので16cm、大きいものは27cmという結果であった。解禁日ということもあり、 それなりの釣果ではあったが、その時は1回目のあまりにも上出来な結果と比べてしまい、 そんなに手放しで喜べないヒメマスちゃんと魚紳君であった。

3回目は、前回、前々回の結果に気を良くしてか大切な友人を誘って出かけるという、 今考えると、賭けのような行動に出てしまったヒメマスちゃんと魚紳君であった。 というのも、その時の結果は、なんと4人でたったの7尾だったのである。 今まで本栖湖では順調に釣れてきたのに、何も友人を誘った時にこんな悲惨な釣果でなくても、 とあまりのショックにそれ以来、本栖湖どころか、釣りにも出かけなくなる程のショッキングな 出来事であった。

そして今回、朝の弱いヒメマスちゃんと魚紳君はまたもや出遅れてしまった。 ヒメマスは早朝が一番良く釣れるので、この出遅れは痛い。それに、遅くなると ヒメマスの回遊ポイントのブイにボートがみんな付いてしまい、空いているブイを探すのに また時間がかかるという悪循環である。
ブイに繋がせてくれたおじさんはもう既にたくさんのヒメマスを釣っているようだった。 隣のボートであっても必ずしも釣れるというわけではないので、まず1尾目を釣り上げる までは不安なものである。1時間位たってから、群れがやってきた。ヒメマスは群れで 回遊するので、まず大切なのはそこが回遊ルートであるかどうか。回遊ルートであれば、 次はタナを探ること。大抵は漁協のおじさんにタナはいくつ位かを尋ねて、その近辺 を5mおき位に糸を投入する。今回は隣のおじさんが教えてくれたので、うまく群れに 当たることができた。この群れが行ってしまうと、他の群れが回遊するまで時間がかかる。 そして、その群れが同じタナであるとは限らないし、時間や風の有無、岸からの距離によっても タナは変わってくるので、見えない魚を釣るのはたいへんである。 湯の湖のように水深が10m前後であれば楽だが、本栖湖や西湖は難しい。 今回も、朝は15mから夕方は40m位までタナに差があった。
釣果はというと、2点掛けも2度程あり、20尾という満足とは言えないがまあまあの結果であった。
最後に、大きい獲物が掛かったのだが、これがなんと“鯉”。西湖にヒメマス釣りに行って、 へらぶなを釣ってしまうのも悲しいが、本栖湖の“鯉”も決して嬉しいものではない。 さっさとリリースしてしまった。
あと、隣のボートのおじさんがレインボウを釣り上げて、「ヒメマスの味に比べたら」と 私たちに譲ってくれた。
本栖湖のようなきれいな湖で育ったせいだかどうかはわからないが、 このレインボウがまた本当に美しかった。管理釣り場で見かけるレインボウとはかなり 感じが違う。全体的に色が白く、真ん中の線の赤さが見たこともない色と光を放っている 感じなのである。何だか、海外の釣り写真に出てくるレインボウのようであった。
とりあえず、前回の悪夢からは何とか開放された感じなので、 それなりに楽しめた釣り旅行であった。


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